トウモロコシの栽培

ここ何年も作っていなかったので新たな場所でトライしてみようと思います。 種蒔きから成長の様子、収穫までとトウモロコシに集まる生き物たちとのお付き合いをまとめます。

4月3日、土の準備が種まきの当日になってしまいました。石灰を撒いて土起こし、軽く畝を作って黒マルチを敷きます。

種に限りがあるので一ヵ所2粒ずつ撒きます。肥料は多めにしてあります。鳥に種を掘られてしまわないように寒冷紗を掛けます。

4月26日 2週間ほどで発芽しています。

5月8日 一本、ネキリムシにやられました。他は大丈夫そうです。本葉が出揃ったので寒冷紗を外します。

脇芽が出てきたので取ります。背丈が伸びて根元が不安定になってきたのでマルチの上からですが、土を掛けてやります。ついでに回りの草も削っておきます。

脇芽が出てきたので取ります。過去の経験から実が入るとカラスに狙われるので防鳥用の網を張る準備をしておきます。穂(雄シベ)が出始めています。

6月9日 順調かと思いきや! トウモロコシにアブラムシ(ムギクビレアブラムシ?)が付いています。葉の上に昆虫の糞らしきものがあります。

よく見るとアオムシ?がいます。一匹だけの様です。早速、消えてもらいました。(来年はアブラムシを刷毛で落とそうと思います。)

さらにトウモロコシの天敵、

茎や実に入るアワノメイガの幼虫が穂のつぼみの中にいました。茎に入られると困るなあ! 早めに手で退治です。これまでなんとか順調に成長してきましたが害虫は避けて通れないようです。

茎が太く元気に育って来てくれていましたが!!これまでにネキリムシ、アブラムシ、アオムシ、アワノメイガ。やはり害虫との戦いです!?

入っているところは茶色になっているのでつまんで取り去ります。穂の茎に入っているものは穂ごと取ってしまいます。穂は何本もあるので大丈夫でしょう?

見る限りアワノメイガの幼虫は無くなりましたので様子を見ます。

さて、この時点で生育が遅れているものもありますが実からヒゲ(雌しべ)が出始めました。

6月16日 アワノメイガの幼虫は駆除出来たようです。穂が出たものについては雌シベも出揃いました。

見る限り受粉が完了したようなので作の中央のマルチを引き裂いて、真ん中に肥料をやります。一株当たりひとつかみの割合で真ん中に一直線に伸ばしていきます。

実の房は1-2本残して取り去ります。取った実の中にはベビーコーンがあります。ポリッとした食感があるのでサラダに入れてやります。また、「バーニャカウダ」でもおいしいです。

さて、次の障害は実をカラスに食べられないようネットをかけます。

トウモロコシは背が高く、2作分なので幅も広いので支柱の立て方を考えなければなりません。全体を上から下まで掛けるには資材が十分ではありません。

杭一本の長さは1.5メートルで、作の両側で対になるように打込みます。2作分の幅、1.2メートルの間隔に打たれた杭と杭の間をアーチ状に渡す資材が必要です。竹を約2cm幅で割った、長さ3メートルぐらいの棒状の資材を作りました。これを曲げて2本の杭の間に渡して屋根状にしてネットを被せます。ネットのサイズが5x5メートルなので地面から反対側の地面までぎりぎりです。作の長さ方向には足りませんので別のネットを使いますが、幅が2メートルぐらいなので地面までは届きません。一部は側面が開くことになります。カラスはスイカなどと同じように入り込まないようにするだけでも効果が期待できるし、イチジクの経験(対カラスではありませんが)では一部に網が掛かっていると警戒して網の掛っていないところにも近づきませんでしたので、これで「良し」とします。

6月19日 アブラムシが穂の所どころいますが受粉が終わっているので放置します。

先日の追肥が効いてきたようで、東側のいくつかは実が膨らんできています。もうすぐ収穫が出来そうなところまで来ました。

アブラムシが増殖していますが実害がなさそうです。トウモロコシの実にもアブラムシがいます。アブラムシと一緒にいるのがアリです。アリにとっても良い餌場となっているようです

遅れて成長してきた茎にも実が3つ以上ついているところがあるので実を折ってとります。

6月27日 アブラムシの数が多くなってきました。穂、茎、実にもついています。養分を吸い取っているとは思いますがトウモロコシの実の成長には大きな影響が無さそうなので静観します。

実のヒゲが黒く成って来たので実がついてきていると思われます。外から触ると粒がわかるようになってきました。先端部を無理やり裂いてみると実の色がまだ緑掛かっています。熟すまでは最低一週間はかかりそうです。

6月30日(水) 穂の一本から虫の糞が出ている。穂を割ってみると中に残ってしまったアワノメイガがいました。よく見るとサナギになっているようだ。やはりアワノメイガの幼虫は “初期段階” で確実に駆除する必要がありそうです。

試験収穫しました、粒は小さめ甘みはあるがまだ本格的な味になっていません。

7月4日(日) 2回目の収穫 5本取り、蒸かして食べました。実がしっかりしいて甘みもあります。やはりコーンはこの味です!

しかし、株が一本、倒されていて実が半分ぐらいたべられていました。イタチ、タヌキ、ハクビシンのどれかだと思いますが、おそらくハクビシンだと思います。カラス避けの網は地上からの侵入者に対しては弱いのでやられてしまいました。!害獣被害。30本ぐらいのトウモロコシが食べられてしまいました。丁度、実が成熟して甘くなった矢先です。複数匹で来ています。手あたり次第、かじってあります。茎についたまま食べたり、実を折って、近くの草むらで一本を食べつくしています。残りは30本ぐらいになってしまいました。

食べ残しにはアリがたくさん付いて甘い汁を吸いに来ています。おいしい時期を狙ってやってきました。

カラスに狙われることは分かっていたのでカラス対策はしてありましたがハクビシンなどの小動物の侵入に対しては無防備でした。囲ってある支柱の裾周りにネットを張って置けばよかったです。丁度、スイカの動物避けのネットがあったので外してトウモロコシの支柱に巻き付けました。網の下から入られないようにネットの裾を何か所かピンで留めました。

肝心のトウモロコシは甘くおいしくなっています。茹でるよりも蒸す方が、甘みが残ります。

7月14日(水) 獣避けネットは効いているようで動物は入っていませんでした。

しかし、今年は連日の雷雨。

雨と同時に強風で北側の列が南へ倒れ掛かっています。南側はネットに当たって転倒を免れています。茎が折れたり、根が出たりしていないのでそのままにしておきます。トウモロコシは背丈が高い割に根が浅い植物です。

収穫したトウモロコシの実の成元に染み出た樹液(茎液?)にアリがたくさん付いています。サトウキビのように樹液が甘いのでしょう。びっしりと取りついているので後から来たアリは順番待ちです。

一つの作物にこれだけたくさんの登場人物(生物)がいるとは思いませんでした。 肝心の実の方は成熟度が増し、粒が詰まって甘さも最大値まで来ているようです。

7月18日(日) ほとんどの実が成熟しました。生育の遅れた西側は実がよく入らないものもありましたが、良い経験が出来ました。来年に活かしたいと思います。

トウモロコシは主要穀物として安定供給させなければなりませんが、そのためのコストダウンや生産上のリスク低減のためにやらなければならないことが多いと思います。例えば、

  1. 害虫や薬剤への耐性を強くするための品種改良。
  2. 除草剤の散布。
  3. 害虫予防の殺虫剤
  4. 市場での評価

などが重要視されますが「自給自足」と「DIY」ではこれらと「真逆」の動きをしています。小動物対策をしてまたトライします。

今回の教訓

  • カラス避けだけでなく小動物避けのネットを設置する。
    • 作物へのアクセス性を確保したネットの設置方法を考える。
  • 風に倒されないよう茎の近くにワイヤーを張って置く
  • 発芽の初期はネキリムシに注意する。
  • 穂に入るアワノメイガの幼虫に注意する。
  • アオムシにも注意。
  • アブラムシに注意、できれば刷毛などで払う。実害はないようだが受粉が終わったら雄穂を切り落としてしまう。
  • アリは実害がない。
  • テントウムシは実害がない

次回はこれらに気を付けて安定したトウモロコシの栽培を目指したいと思います。

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